シート実務ラボ

Excel・スプレッドシートの「動かして確かめた」実務ガイド

ホーム > 家計簿の費目別の合計をSUMIFSで出す方法(予算との差と、費目名がずれたときの落とし穴)【LibreOfficeで計算して確認】

2026-10-15 ・ Excel関数

家計簿の費目別の合計をSUMIFSで出す方法(予算との差と、費目名がずれたときの落とし穴)【LibreOfficeで計算して確認】

家計簿の明細が1行ずつ並んでいて、費目ごとの合計と、予算との差を自動で出したいときの式を紹介します。明細の費目名がきれいにそろっていない場合に、どう数え漏れるかも、実際に計算して確かめました。

出典: 筆者がLibreOfficeで計算して確認(検証スクリプト: site/verify/category_sum.py)。外部サイトの説明は参照していません。Excelでは未確認です。使う関数はExcelにもありますが、本番のデータに使う前に、数行で結果を確かめてください。

先に結論

表の作り方

明細はA列が費目、B列が金額で、2行目から36行目まで入っているとします。別の場所(D〜H列)に費目ごとの集計表を作ります。

列 内容 式(2行目の例)
D 費目名 食費(手入力)
E 予算 40000(手入力)
F 合計 =SUMIFS($B$2:$B$36,$A$2:$A$36,D2)
G 予算との差 =E2-F2
H 判定 =IF(F2>E2,"超過","範囲内")

範囲に $ を付けて固定してあるので、2行目の式を下へコピーすれば、日用品・交通費…の行も同じ形で計算できます。

実際に計算した結果

食費・日用品・交通費・光熱費・通信費・趣味の6費目で、明細を入れて計算しました。予算は食費40,000円、日用品8,000円、交通費10,000円、光熱費12,000円、通信費9,000円、趣味15,000円としました(試すための値です)。

費目 合計(F) 予算との差(G) 判定(H)
食費 8,031 31,969 範囲内
日用品 7,850 150 範囲内
交通費 2,147 7,853 範囲内
光熱費 14,775 -2,775 超過
通信費 9,957 -957 超過
趣味 7,490 7,510 範囲内

6費目の合計は50,250円でした。全明細の合計は58,361円で、8,111円が費目別の合計に入っていません。ここから、取りこぼしの中身を調べます。

取りこぼしの正体: 費目名のずれ

今回の明細には、あえて次の5行を混ぜていました。

明細の費目名 金額 「食費」の合計に入ったか
食費(末尾に半角スペース) 1,234 入らない
食費(末尾に全角スペース) 777 入らない
食費(外食) 2,500 入らない
食費(自炊) 3,100 入らない
(費目が空欄) 500 入らない

足すと 1,234 + 777 + 2,500 + 3,100 + 500 = 8,111円で、取りこぼしの差額とちょうど一致しました。目で見るとどれも「食費」ですが、SUMIFSは文字が完全に同じものだけを数えます。

直し方は2通り

1. 前方一致にする(「食費(外食)」なども含めたいとき)

条件の費目名の後ろに "*" をつなぎます。

=SUMIFS($B$2:$B$36,$A$2:$A$36,D2&"*")

食費は 15,642円になりました。もとの8,031円に、末尾スペースの2行と「(外食)」「(自炊)」の行(合計7,611円)が加わった数字です。ただし、「食費」で始まる別の費目(たとえば「食費以外」)があると、それも混ざります。費目名の付け方に合わせて使ってください。

2. 前後と全角のスペースを除いてから完全一致で数える

スペースのずれだけを直したいときは、SUMPRODUCT で次のようにします。

=SUMPRODUCT((TRIM(SUBSTITUTE($A$2:$A$36," "," "))=D2)*$B$2:$B$36)

食費は 10,042円になりました。もとの8,031円に、スペースのずれた2行(1,234円と777円)が加わった数字で、「食費(外食)」と「食費(自炊)」は入りません。金額の列は数字だけの表で確かめています。

どちらの式でも、ほかの5費目の結果は変わりませんでした。

つまずきやすい点

注意点: この式ができないこと

家計簿のひな形が必要なら

この記事の式は、自分で作った表にそのまま使えます。費目別の集計つきの家計簿を最初から探しているなら、運営者が作った月間家計簿(Excelテンプレート・400円)があります。A4で印刷できます。ただし、複数の月をまたいだ通年の集計はできません(1か月ごとに使う形です)。Excelの確認はWindowsデスクトップ版16のみです。この記事の方法で足りる場合は、買う必要はありません。

先月より増えた・減ったの割合を知りたいときは、無料の割合・増減率の計算ツールも使えます(入力は外部に送信されません)。月ごとの繰越の式は、前月繰越を翌月に引き継ぐ方法で確認しています。

まとめ

確認方法: この記事の式は、LibreOffice Calcで実際に再計算し、35行の明細(費目名の末尾スペース、全角スペース、「食費(外食)」「食費(自炊)」、費目が空欄の行を含む)について、6費目×5種類の式の結果と合計3件の計33件が、独立に計算した期待値と一致することを検証スクリプト(site/verify/category_sum.py)で確認しました。SUMIFS・SUMPRODUCT・TRIM・SUBSTITUTE・IF・SUMはExcelにもある関数ですが、Excelでは未確認です。外部サイトの記述は参照していません。

参考にした情報